ラスベガス日本人教会
DesertWind・ニュースレター October, 2021
『キリストが崇められる生き方』(ピリピ1:12-21)
LVJCC 牧師:鶴田健次
イエス・キリストは、私たちの罪のために十字架にかかり、永遠の命のために死からよみがえり、信じる者に罪の赦しと永遠の命を与えて下さいます。
そして、この罪の赦しと永遠の命という恵みは、イエス・キリストによる以外にそれを手に入れる方法がないことを考えれば、これこそが本当の福音、究極の良き知らせであると結論付けることができます。
そして、この福音そのものであるキリストは、聖霊によって信じる私たちの中に生きて下さるので、このキリストが私たちを通して生きられる人生こそが、私たちが最も自分らしく輝くことができる人生であると言えるわけです。
またパウロは20節で、「生きるにしても、死ぬにしても、私の身によって、キリストがあがめられることです」と言っています。
生きるにも死ぬにも、何をするにも、キリストが崇められること、それが私の切なる祈りであり願いであるというのはパウロだけでなく、キリストこそが本当の福音であると信じるすべての人々にとっても切なる祈りと願いでなければなりません。
①福音の前進のために生きる
パウロは、キリストを宣べ伝えたために、迫害に遭い、ローマの牢獄に入れられてしまいました。このパウロという人は、キリスト教世界を代表する指導者ですから、その彼が捕らえられたということは当時のキリスト教会にとっては一大事です。
しかし、パウロはそんな中で「私の身に起こったことが、かえって福音を前進させることになった」と言っています。これはキリストと共に歩む者にしか言えない言葉です。たとえ私たちが、「もう駄目だ」と思えるようなところを通っても、キリストと共にあるなら、その事が私たちの益のために用いられるのです。
ここに「前進」という言葉が出てきますが、これは原語のギリシャ語では「切り開いて行く」という意味の言葉です。これは工兵隊のように、道のない藪の中を進むようなとき、そこを切り開いて道を作り、後から来る人々を進ませていくという意味の言葉です。
ですから、パウロは「福音の前進」という言い方をしながら、「私が投獄されたのは、後から同じように福音を伝えていく人々が、たとえ迫害を受けても止まらずに前に進むことができるように、道を切り開いていくために役立ったのだ」と言いたいのです。
②キリストの心を心とする
パウロは21節で、「私にとっては、生きることはキリスト」と言っていますが、この表現は、パウロの体験から出てきた実感の言葉だと思います。パウロは、ガラテヤ書でも、「生きているのは、もはや、私ではない。キリストが、私のうちに生きておられるのである」と言っています。
パウロは、牢獄の中にあって、キリストのために大変な苦しみを負うていましたが、その中でキリストと一つ思いになって歩んで行くときに、牢獄の中でも平安が与えられ、囚人の話に耳を貸す筈もない近衛兵が福音を聞いて、それを信じ受け入れ、さらに身の危険を冒してまで周りの仲間たちに伝えてくれたのです。
これはどう考えても私の中に生きておられるキリストが私を通してしておられることだという確信から、パウロは「私にとっては、生きることはキリストである」と言ったのでしょう。
また20節の「生きるにも死ぬにも、私の身によってキリストがあがめられることです」という言葉から教えられることは、何をするにしても、キリストが崇められることを意識する。またすべての働きの目的を、キリストが崇められるためというポイントにフォーカスする。それがキリストの心を心とする者の生き方であるということです。
③死ぬことも益であるという生き方
パウロは21節で、「私にとっては、死ぬことも益です」と言っています。一般的に言って、死というのはマイナスのイメージを持っています。すべてが終わりになるというのが一般の理解ですから、死は恐ろしいもの、絶対に迎えたくないものです。
しかし、パウロは「私にとって死ぬことは益だ」と言ったのです。この誰もが恐れる死を、私にとっては益だと言ったパウロにはどんな思いがあったのでしょうか。
実はパウロは以前に神からパラダイスを見せられたことがありました。それは言葉に表せない素晴らしい所でした。つまりパウロがここで言いたかったことは、死んだ後に用意されている場所を考えれば、私は早くそこに行くことを望むと言いたくなる恵みの世界が本当にあるのだということです。
パウロは、「キリストを知るために一切のものを失ったが、それをふんどのように思っている」と言いました。この言葉もキリストにある恵みが分からなければ言えない言葉です。
これはキリストを信じれば良い事があるから恵みだというのとは次元が違います。キリストにある本当の恵みとは、どんな境遇にあっても、その人を満ち足りた思いにさせるものなのです。
Desert Wind 2021年 10月号 案内・ニュース
◆ 10月3日(日)礼拝後婦人会が持たれます。 一人でも多くの女性会員が参加下さるようお願い 致します。
◆ 10月10日(日)持ち寄りランチの後日英合同 役員会があります。役員の働きの為お祈りをお願 いいたします。
◆ 10月24日(日)持ち寄りランチがあります。皆 さんで和やかに交わりつつランチを頂きましょう。
◆ 10月より月曜日朝9時からバーチャル聖書クラ すが始まります。聖書を学ぶ事は大変大切な事な のでお誘い合わせての参加をお待ちしています。
◆ 水曜日も平常通りのスケジュールに10月よりもどりますので参加して下さるようお待ちしています。
『あなたがたは、私をだれだと言いますか』
証し:薫ケラー
毎年夏に持たれている【南加クリスチャン・リトリート】へ今年も参加いたしました。2005年に洗礼を受け、それ以後、ほぼ毎年参加をしているリトリートですが、昨年同様、ZoomによるWEBリトリートとなりました。
今年もWEBリトリートの利点が生かされ、アメリカ各州、そして日本からも参加をされている方がおられ、開催2日間共に100人以上の方が参加をされていたと思います。
今年のメイン講師はハワイホノルル・キリスト教会の関牧師が「御言葉の中に飛び込もう」をテーマに3回の聖会のメッセージを取り次いでくださいました。
1日目の聖会初めに関牧師より、「3回のメッセージを通してイエス様からの問いかけがありますので、それを各自考えてください」と言う導きがありました。
また「答えには正しいも間違いもなく、自分がイエス様をどう思っているのか。それが答えになる」と言われました。イエス様からの問いかけの御言葉は、マタイ16章15節【イエスは彼らに言われた。「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。」】でした。
私もこの御言葉は何度も読んだことのある箇所であり、ぺテロがイエス様に【あなたは、生ける神の御子キリストです。】と答えられたその言葉に教えられていました。
また、それ以上の深みには入っておりませんでしたが、メッセージで関牧師が御言葉を通して、神との人格的な関係を持つ事の大切さを言われておられたように、この問いかけを、自分への言葉として受け取り、答える事でイエス様が自分の前におられるような思いになりました。
また、2日間とも聖会の後にスモールグループがあり、そこで各自イエス様への応答をシェアできたのも良かったです。
自分の思ったことを言葉にすることで、自分の思いを明確にすることができ、イエス様への応答の準備もできました。
2日間を通して、私はイエス様からの問いかけに【あなたは私の神です】と応答しました。この言葉の中には「唯一の神であるあなたを礼拝します」という思いがありました。
礼拝するという事は、神にひざまずき、御名をあがめる事です。また、その理由は、イエス様がご自身と引きかえに、私を罪の滅びから救い出してくださり、永遠の命を私に与えてくださったお方だからです。
また、イエス様は死んだ神ではなく、今この時に生きておられ、私といつでも共にいて下さり、私を導いてくださるお方です。
その導きは、聖書の御言葉であり、聖霊様の導きです。御言葉なしにイエス様の思いを知り、お従いする事はできません。イエス様は神の御子であり、私にとって絶対的な存在です。
それは、強制的に誰かに言われて従うのではなく、また、ご利益的な理由で従うのでもなく、イエス様が自分の為にその身を捧げてくださった事への自主的な応答です。
この思いは関牧師がメッセージをされていた、「人格的な神との関係」につながるものである事を思いました。また、メッセージを通して、「弱い私たちにも神は応えてくださる」と言う言葉にもハッとさせられました。日々の歩みの中で、あらゆる場面において、しっかりと弱音もはかずに歩んでいる自分がいることを思いました。
そのような歩みでなければならない。と、自分だけで歩んでいるような思いがあったと思います。しかし、神はいつもそのままの私を受け入れてくれています。
信じる事ができない時、しっかりとできない時、失敗をしてしまう時。どんな私も受け入れて下さり、そして、その状態から神はいつでも最善へと導いてくださるのです。なんと素晴らしい事でしょうか。主の御名をあがめ、感謝するばかりです。
神が定められた時に信仰を与えて下さり、天国の国籍を与えてくださった恵みは、一生の中で一番の素晴らしい出来事です。それは今も、またこの先も変わる事がないでしょう。残された時間も神を信頼し平安を得て、神と共に歩む人生でありたいと願います。
リトリートに参加し様々な恵みを受け取ることができました。第一に御言葉にじっくりと耳を傾ける。そして、自分とイエス様の関係について考える時が与えられます。この証を読んでくださった皆様も、今、イエス様からの問いかけに答えてみてください。
【あなたがたは、私をだれだと言いますか。】
編集室・気まま便り
ラスベガスは6月初めから9月中頃まで約3ヶ月半の長い暑い夏が終わり、ようやく過ごし易い爽やかな秋を迎えた。一時は華氏120度となった時もあったが、空気が乾燥しているのと冷房のおかげでなんとか過ごす事ができて感謝でした。
コロナ変異株の感染者もあまり多くならない状態だが、一旦はマスク無しになったのに、最近は全部の店の入り口に「マスク着用」というサインが出ている。
しかしそんな中でも、学校が始まり子供達が通うようになりホッとしている。やはり子供達は勉強はもちろんのこと、友達との交流も学校生活では大事である。オンライン学習で集中できず、成績が極端に下がった子供達が落ち着きを取り戻し、挽回してほしいと願う。 MN
△▼△▼ LVJCC キリスト教 Q&A △▼△▼
Q 東方の博士たちが幼子イエスに会いに行った理由は?
「イエスが、ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東方の博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。 「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」(マタイ2:1-2)
これは、主イエスがユダヤのベツレヘムにお生まれになった頃のことで、東方の博士たちが星に導かれてエルサレムにやって来ました。彼らは当時の占星術のために星を観測する天文学者たちで、毎晩、星の運行を観測していた人たちでした。また彼らは聖書にも通じ、メシヤの誕生を星が知らせるという聖書の預言を知っていました。
ある晴れた日の夜、彼らがいつものように星空を観測していると、今までに見たことのない明るい星を発見しました。これは二星会合と言って、二つの星が隣り合わせに並び、ひときわ明るい光を放つ現象のことだと言われています。
その異常に明るい星を見た彼らは聖書の預言を思い出し、これはメシヤの誕生を知らせる星であるに違いないと思いました。そこで彼らは早速その星を目がけて出発し、長旅の末、エルサレムにやって来たのです。
そして、彼らは当時の王様であるヘロデ王に言いました。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」この言葉から、東方の博士たちはユダヤ人の王、また人類の王としてお生まれになったメシヤを礼拝するためにやって来たことが分ります。
ヘロデ王は博士たちの「ユダヤ人の王」という言葉を聞いて不安になりました。自分の地位が脅かされるかもしれないと感じたからです。そこでヘロデ王は、祭司長や律法学者たちを集めてメシヤがどこに生まれるのかを問いただすと、ユダヤのベツレヘムであることが分かりました。
聖書は博士たちと幼子イエスの対面をこのように描写しています。
「彼らは王の言ったことを聞いて出かけた。すると、見よ、東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった。 その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。 そしてその家にはいって、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。そして、宝の箱をあけて、黄金、乳香、没薬を贈り物としてささげた。」(マタイ2:9-11)
博士たちがベツレヘムに向かうと東方で見た星が先に進み、幼子イエスのいる場所の上で止まりました。博士たちは喜んでその家の中に入り、母マリアと共におられる幼子を見、ひれ伏して拝むと、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げました。これも博士たちが幼子イエスに会いに行った理由です。
これらの贈り物には深い象徴的な意味があり、黄金は「王位」を象徴しています。つまり、イエス・キリストが「全世界の王」であるということを表しています。
次に乳香ですが、乳香は乳香樹の樹液です。乳白色でとても良い香りがします。このかぐわしい香りは祈りの象徴です。また祈りが捧げられる相手は神だけです。つまり、乳香は幼子イエスが神であられることを表わしています。
没薬とは「ミルラ」と呼ばれ、本来は死者の体に防腐剤として塗られるものです。つまり没薬は、後にイエス・キリストが私たちの罪のために十字架で死なれる救い主であることを表しているのです。
東方の博士たちは、御子イエスに最もふさわしい贈り物を携えて来たのです。
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