DesertWind・ニュースレター May, 2025
『ヨハネの黙示録②:七つの教会の手紙(1)』(ヨハネの黙示録2章)
LVJCC 牧師:鶴田健次
【終末を迎える教会への警告と希望】
ヨハネの黙示録は、終末に向かうこの時代に生きる私たちに、神が与えてくださった警告と希望の書です。黙示録には、自然災害、戦争、疫病など、世界的な混乱と破滅が預言されており、世界人口の半数が失われるような裁きも語られています。
しかしこれらは人々を脅かすためではなく、神が備えられた「逃れの道」、つまりキリストにある救いの約束を示すためです。信じる者は、患難が始まる前に天に引き上げられ、永遠の命にあずかると聖書は語ります。終末が近づく「しるし」として、1948年のイスラエル建国や1967年のエルサレム回復などの預言の成就がすでに現れています。
黙示録2〜3章では、アジアにあった7つの教会にイエス・キリストが語られた手紙が記されており、それは当時の教会だけでなく、すべての時代の教会と信徒へのメッセージでもあります。今回は、その中から最初の3つの教会―エペソ、スミルナ、ペルガモン―に向けられた言葉を取り上げ、現代を生きる私たちに何が語られているのかを学びます。
①【真理に忠実、しかし愛を失った教会】
エペソ教会は信仰に真面目で、異端に対して鋭く、霊的識別力にも優れた教会でした。 主は彼らの労苦と忍耐、偽りを見抜く力を称賛されました。ニコライ派という異端的な教えを憎み、健全な信仰を守っていたのです。しかし、そのような模範的な教会に対しても、主は非難をされました。
「あなたは初めの愛から離れてしまった」と。これは、主イエスを信じた初めの情熱と愛が冷めてしまった状態を意味します。私たちも形だけの信仰に陥り、主への愛が薄れてしまうことがあります。主は、「どこから落ちたのかを思い起こし、悔い改めて初めの行いをせよ」と語られます。
愛のない奉仕や働きは、神の目には空しいものです。しかし悔い改める者には、「いのちの木から食べることを許す」という約束が与えられています。これは、新しい創造、すなわち新天新地における永遠の命の象徴です。
②【迫害の中で忠実に立つ教会】
スミルナ教会は、貧しさと苦難に直面しながらも、信仰に堅く立つ教会でした。主イエスは「死んでよみがえられた方」として語られ、ご自身が死に打ち勝った勝利の主であることを強調されました。スミルナの信徒たちは、社会的迫害や財産の没収を受けたかもしれませんが、主は「あなたは富んでいる」と言われました。これは、外側の状態ではなく、内なる信仰がどれほど豊かであるかを示す評価です。
さらに主は、「死に至るまで忠実でありなさい。そうすればいのちの冠を与える」と約束されます。これは、地上での試練の後に待っている永遠の報いのしるしで
す。
主イエスは、信仰者が直面する苦しみをすべてご存じであり、それに対する報いを確実に用意してくださっています。また、「第二の死(永遠の滅び)によって害を受けることはない」と語られ、たとえ殉教したとしても、その先にある命が保証されていることが強調されています。
スミルナ教会は、すべての時代の苦難の中にある信徒たちに向けた力強い励ましの模範です。
③【信仰を守るも妥協に陥った教会】
ペルガモンは皇帝崇拝が盛んな都市で、偶像礼拝とサタンの勢力が強く働いている町でした。そんな中でペルガモンの教会は信仰を守り通し、殉教者アンティパスを出すほどの忠実さを持っていました。
しかし主は、その教会内に「バラムの教え」や「ニコライ派」の教えに従う者たちがいることを指摘されます。これは、偶像礼拝や性的堕落を正当化する教えであり、信仰の妥協を許していたことを意味します。
主は「悔い改めなさい」と強く語られ、もし悔い改めなければ「口の剣(御言葉)」で戦うと警告されます。教会は社会や文化に迎合するのではなく、真理に固く立たなければなりません。
しかし、悔い改めて勝利する者には、「隠れたマナ」と「白い石」が与えられるという約束もあります。マナはキリストご自身の命を意味し、白い石は無罪のしるしとして神に受け入れられる証拠です。
ペルガモンの教会へのメッセージは、妥協の誘惑があふれる現代の教会に対して、真理と純潔を守るようにとの主からの警告であり、同時に悔い改めへの招きでもあるのです。
『中国宣教活動の報告』
新川誠 牧師
私は神様の深い憐れみによって1973年6月20日に、イエス様を救い主と信じて救われました。1ヶ月後に熊本聖書神学校に行き、学び初めて1ヶ月後に10名ほどで韓国に行きました。目的は韓国の方々に戦争時代に日本人が犯した罪の謝罪と、韓国の方々のイエス様に対する篤い信仰を学ぶ為でした。
私達は訪れた教会の皆様に、最初に謝罪し、その後にH師がメッセージをされ、礼拝が終わった時に、一人の老婦人が私達に近づいて来られました。そして、私達に対し、「自分の家族は私の目の前で日本人兵士によって惨殺された」と言われました。
私達は涙を流して、日本人から酷い目に遭われ、お赦し下さいと謝罪しました。するとその婦人は、「今までは日本人だけは絶対に赦せないと言う思いで生きてきましたが、今日は日本人を赦す事が出来、あなた達のような日本人がいるのか」と涙ながらに言われ、「今日は私の本当の救いの日になりました。日本人を恨み続けた事をお赦し下さい」と言われたのです。
十字架によって和解できたこの出来事を通し、神学校を出た後は、韓国、或いは中国にこの素晴らしい福音をお伝えする為に、また、謝罪をする為に行かせて頂きたいとの願いが沸き起こりました。
神学校で学んで2~3年後に、H師は香港に行かれ、突然中国に聖書を運ぶ働きをされました。帰国されて直ぐに「あなたの今後の為に祈って香港に行ったら、突然主が中国に導いて下さったので、あなたは是非中国に行ったら良い」と言われ、中国宣教の為に祈り始めました。
1977年に神学校を卒業した後、宣教師補として台湾に行き、半年後に結婚して台湾には2年間滞在しました。その後1980年4月に家内と共にキリスト福音宣教会(共産圏伝道の団体)に行き、中国宣教のスタッフの兄弟姉妹と共に、中国に聖書を届ける為に、日本各地の教会の方々にアピールし、何回もツアーを組んで香港経由で深圳(シンセン)や広州に聖書を運びました。
「しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼を広げて上ることができる。走っても力衰えず、歩いても疲れない。」イザヤ40:31
1981年9月~1982年7月まで家内と共に中国に留学し、1982年8月~1985年7月までキリスト福音宣教会で中国宣教の働きをしつつ、横浜の教会の牧会もさせて頂きました。
1985年8月~2001年2月まで、私達は香港に遣わされ、そこを拠点に日本や韓国、アメリカから来られた方々と共に中国各地の家の教会に聖書を届けました。
1997年7月に、大阪のS・I師から、中朝国境地帯に行きたいので、通訳して欲しいとの依頼があり、初めて中朝国境地帯に行きました。北朝鮮からの脱北者が沢山中国に逃げて来ておられ、朝鮮族の教会の牧師さん達が、匿っておられる事を知りました。それを契機に、脱北者の方々にも福音を伝え、経済的な援助もさせて頂きました。
香港で会社と幼稚園も経営されていたS兄が劇的な改心によって救われ、園長の奥様もイエス様を信じられました。幼稚園児が120名ほどいたので、園長の提案でそのお母さん達の為にお茶会をしようと言うことになり、1990年頃から集会を始めました。
集われる人数が増えてきて、1994年から香港で開拓伝道を始めました。その間、私達は中国に住んで宣教の働きをさせて頂きたいとの思いが強まり、香港の開拓した教会は、宣教師のT師が受け継いで下さる事になりました。
2001年に、私達は香港を離れ、中国大連に引っ越し、この時から、千葉におられ、長年中国宣教に携わって下さったK師と大阪のS・I師を発起人として「新川宣教師を支える会」を設立して下さり、中国宣教のサポートをして頂いております。2012年まで大連や北京を拠点に宣教活動をさせて頂きました。
家の教会に聖書を届け、集会し、日本から来られた方々と中国各地や中朝国境地帯にも何度も足を運びました。脱北者の方々も沢山イエス様を信じられ、感謝でした。2015年に妻が召され、その後、娘と共に熊本に住みつつ、中国に宣教に行きました。
2019年3月に中国の伝道者の姉妹と再婚し、現在はマカオで刑務所伝道を中心に働きを続けて6年になります。主のお導きを心より感謝申し上げます。
鶴田先生ご夫妻はじめ教会の皆さんの熱きお祈りとご支援を頂き、心より感謝申し上げます。
編集室・気まま便り
ゴスペルシンガーの上原令子さんの歌声を初めて聞いたのは今から20年以上前ですが、その温かく優しい歌声が私の心になんの抵抗もなく浸み込みました。
又コンサートで証されていたのは、小学校の低学年だったある日、友達から、「あなたはもらい子なのよ」と言われた事で大変なるショックを受け、「私はもしかしたら望まれて生まれて来たのではない。」と思ってしまったそうです。
そして悪い仲間とうろつき、薬物に手を出した時もあったのですが、後日教会に行き、聖書の中の「あなたは高価で尊い」という神様の愛に触れて癒されたそうです。彼女の歌声には救われた感謝と深い愛がこめられているので、多くの人々を感動させていると思いました。
MN
△▼△▼ LVJCC キリスト教 Q&A △▼△▼
Q 患難時代に起こるとされている出来事
A 患難時代の出来事は、黙示録の中で6章から18章に記されており、「七つの封印による裁き」「七つのラッパによる裁き」「七つの鉢による裁き」と呼ばれる裁きが中心です。この三段階の裁きは、まず七つの封印による裁きが始まり、第七の封印の中に「七つのラッパによる裁き」があり、また第七のラッパの中に「七つの鉢による裁き」が入っているという構成で、それは以下のような順番で行われます。
・第一の封印 悪魔的な世界政府ができる。(黙示録6:1-2)
・第二の封印 戦争が各地に起こる。(黙示録6:3-4)
・第三の封印 地球の各地で飢饉が起こる。(黙示録6:5-6)
・第四の封印 地球人口の1/4が死ぬ。(黙示録6:7-8)
・第五の封印 宗教的な大迫害が起こる。(黙示録6:9-10)
・第六の封印 大地震が起こり、太陽が暗くなり、月が血のように変わる。(黙示録6:12-17)
・第七の封印 ラッパの裁き(黙示録8:1-2)
・14万4千人のイスラエル(黙示録7:1-17)
・第一のラッパ 地球の1/3が火で焼かれる。(黙示録8:7)
・第二のラッパ 海の1/3が血のように赤くなる。(黙示録8:8-9)
・第三のラッパ 地上の川や湖の汚染によって大勢の人間が死ぬ。(黙示録8:10-11)
・第四のラッパ 太陽の光が現在の2/3になる。(黙示録8:12-13)
・第五のラッパ イナゴのような昆虫が世界中を襲う。(黙示録9:1-12)
・第六のラッパ アジアから二億の軍隊が中東に進軍し、地球人口の1/3が死ぬ。(黙示録9:13-21)
・ 第七のラッパ 鉢の裁き(黙示録10:7)
・ 口には甘く、腹には苦い巻き物> 口には甘く、腹には苦い巻き物 (黙示録10:7-11)
・ 聖所と礼拝者を測る(黙示録11:1-2)
・ふたりの証人(黙示録11:3-18)
・ イスラエルの回復(黙示録11:19)
・イスラエルの保護 (黙示録12:1-6)
・ミカエルと悪魔の戦い(黙示録12:7-12)
・イスラエルの保護(黙示録12:13-18)
・ 獣(黙示録13:1-9)
・もう一匹の獣(黙示録13:11-18)
・天での賛美(黙示録14:1-7)
・ 混ぜ物なしに注がれた神の怒りのぶどう酒(黙示録14:8-13)
・ 地上再臨時の諸国への裁き(黙示録14:14-20)
・鉢の裁き(黙示録15:1-8)
・ 第一の鉢 反キリストに従う者に酷い悪性のはれ物がまん延する。(黙示録16:1-2)
・ 第二の鉢 海の中の生き物が全部死に絶える。(黙示録16:3)
・ 第三の鉢 川と水の源が血になる。(黙示録16:4-7)
・ 第四の鉢 地上は集熱地獄となり、太陽の熱で多くの者が死ぬ。(黙示録16:8-9)
・ 第五の鉢 世界支配者の凶暴な支配によって多くの者が苦しむ。(黙示録16:10-11)
・第六の鉢 世界の国々がメギドの平野に軍隊を派遣する。(黙示録16:12-16)
・第七の鉢 人類最後の戦争(黙示録16:17-21)
・ 「獣」の注解> 御使いによる「獣」の注解(黙示録17、18章)
・女(黙示録17:3-6)
・十本の角、七つの頭(黙示録17:7-14)
・宗教的な女のさばき(黙示録17:15-18)
・ バビロン(政治的反キリスト)の崩壊(黙示録18:1-24)
・ キリストの地上再臨と子羊の婚姻(黙示録19:1-21)
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