TULIP神学のTULIPとは、Total Depravity(全的堕落)、Unconditional Election(無条件的選び)、Limited Atonement(限定的贖罪)、Irresistible Grace(不可抗的恩恵)、Perseverance of the Saints(聖徒の堅忍)のそれぞれの頭文字を取ったものです。
TULIP神学は、「神は万人に救いを提供し、神の恩寵を受け容れるかどうかは各人の自由意志に任されている」とするアルミニウス主義に対抗するものとして作られました。アルミニウス主義の教えを大きく五つに分けると以下のようになります。
1.Free Will(自由意志): 人は全的に堕落したが、神の救いへの招きに対し自由意志を働かせて応答する力が残されている。
2.Conditional Election(条件的選び): 神は誰がキリストを信じるかを予知能力によってご存じであり、その者を救われる。
3.Universal Atonement or Redemption(普遍的贖罪): イエスの十字架は、善人悪人を問わず、すべての人のためであった。
4.Resistible Grace(可抗的恩恵): 神が救おうとする手を、人は自由意志によって拒むこともできる。
5.Fall from Grace(相対的保証): 人は努力し続けなければ神の救いから落ちる可能性がある。
これに対し、1618年の改革派教会会議(ドルトレヒト会議)において、アルミニウス主義が聖書に照らして検討された結果否定され、「ドルト信仰基準」として発表されたものが以下のカルヴァン主義の五つの特質です。その頭文字を取ってTULIP(チューリップ)と呼ばれます。
1.Total Depravity(全的堕落):人は全的に堕落し罪の奴隷となった。救いへの招きに応じることも、霊的なことを考える能力も失った。ただ聖霊が私達を造り変えることによってのみ応答する。
2.Unconditional Election(無条件的選び):神は人の内にある何らかの救われる資質(条件)を見たから救うのではなく無条件である。
3.Limited Atonement(限定的贖罪):イエス贖いは選民のためだけ。イエスの血は悔い改めない罪人のために無駄に流れたのではない。
4.Irresistible Grace(不可抗的恩恵):神が救おうと意図されたなら、その人は抗うことはできず、必ず救われる。
5.Perseverance of the Saints(聖徒の堅忍):神は一度救った者の信仰を、彼が死ぬまで守り抜かれる。その生涯において、その人が神から離れたように見えることもるが、最終的には信仰は個人の努力ではなく、神の恵みによる。
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