ノアの箱舟
「ノアの箱舟」とは、旧約聖書の「創世記」に記されている物語に出てくる舟のことです。その物語によると、BC約2500年ごろ、人類の祖アダムから数えて10代目の子孫に「ノア」という人物がいました。ノアは神の御心にかなう唯一の信仰者で、それ以外の人間はみな罪深い、堕落した生活をしていました。それで、地上の堕落した人間たちの姿に憤りを感じられた神は、大洪水を起こし、すべての人間を滅ぼすこととされたのです。
しかし、神は信仰深いノアとその家族だけは助けることにされ、ノアにこう告げられます。
「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ている。地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。それで今わたしは、彼らと地とともに滅ぼそうとしている。 あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外とを木のやにで塗りなさい。 それを次のようにして造りなさい。箱舟の長さは三百キュビト。その幅は五十キュビト。その高さは三十キュビト。 箱舟に天窓を作り、上部から一キュビト以内にそれを仕上げなさい。また、箱舟の戸口をその側面に設け、一階と二階と三階にそれを作りなさい。 わたしは今、いのちの息あるすべての肉なるものを、天の下から滅ぼすために、地上の大水、大洪水を起こそうとしている。地上のすべてのものは死に絶えなければならない。しかし、わたしは、あなたと契約を結ぼう。あなたは、あなたの息子たち、あなたの妻、それにあなたの息子たちの妻といっしょに箱舟に入りなさい。 またすべての生き物、すべての肉なるものの中から、それぞれ二匹ずつ箱舟に連れて入り、あなたといっしょに生き残るようにしなさい。それらは、雄と雌でなければならない。 また、各種類の鳥、各種類の動物、各種類の地をはうものすべてのうち、それぞれ二匹ずつが、生き残るために、あなたのところに来なければならない。 あなたは、食べられるあらゆる食糧を取って、自分のところに集め、あなたとそれらの動物との食物としなさい。」(創世記6:13-21)
ノアは言われた通りに箱舟を造り、あらゆる動物の雄雌それぞれを二匹ずつつ箱舟に乗せ、家族と一緒に箱舟に乗り込み、それから7日後に大洪水が起きたのです。ノアは120年の間、人々に回心と悔い改めを訴えましたが、結局、心を神に捧げ、箱船に入ったのは、ノアとその家族の僅か8人でした。
洪水は40日40夜続き、全ての山が水に覆われました。これにより、箱舟に乗らなかった地上の生き物はすべて死に絶えたのです。その後、徐々に水が引き、箱舟は「アララト山」に漂着します。近年になって箱舟の発掘が進められ、1977年に発表されたアララテ山の山頂付近の衛星写真に箱舟のイメージが確認されるとともに付近での発掘が進み、1990年にその場所で発掘された箱舟が以下の写真です。
それ以降、さらに世界中の専門家によって、より念入りな調査が行われるようになり、ノアの箱舟を作った時に使用した材料と思われる金属や木片の残骸がいくつも発見されたのです。しかも、箱舟の大きさや形状は、聖書に示されたものと完全に一致し、長さ300キュビト、幅50キュビト、高さ30キュビトでした。これはmに直すと、およそ長さ133 m、幅22 m、高さ13 mです。これは今日の大型客船に匹敵する巨大な舟だったことが分かります。
また箱舟は、航行の必要はなく、ただ浮かべばよかったので、今日の船舶のような流線型ではなく、長さ:幅:高さの割合は30:5:3で、形としては細長い舟でした。これは、タンカー級の大型船にとって最も高い安定性と強度を持つ形で、今日の造船界では、この比率は「黄金比」と呼ばれ、タンカー級の大型船の主流となっています。ノアは、このように理想的な舟を、ろくな造船技術もない時代に造ることができたわけですが、それは神の指示どおりに造ったからです。
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